18%

Philosophy 02

木を仕立てる

永く住んでもらう家につかう木材だからこそ、機能的にも意匠的にも最高の木材に仕立てます。使われる箇所や求められるスペックを判断して、スピーディーかつ正確に加工して、木材がもつポテンシャルを最大限ひき出します。

墨うちをする職人さん

適材適所と高品質適正コストを実現

田辺工業では、耐久性や数年後の木の景色(表情)、そして木の癖や特徴を十分考慮した上で、適材適所に木材を仕立てます。また、田辺工業では仕入れから製材、そして設計・施工までトータルで家づくりを行うので、全工程を見定めながら無駄のない木材提供を可能にしています。そのため、中間マージンを排除できるとともに、設計に応じた効率的な木材加工が可能になるので、高い品質の木材をお値打ち価格で提供することができます。

断面が加工された木材

乾燥材のススメ

長持ちする家づくりにおいて最も重要なのが使用する木材の乾燥です。例えば、グリーン材(水分をたくさん含んだままの木)を製材し建築すると、徐々に木の水分が抜けていき、木材が変形し、柱や梁が縮んだり捻れたりすることがあります。特に、近年のボルトを用いて構造部分を緊結する工法では、乾燥による木材の狂いを原因とする強度低下や性能低下が顕著で、本来何十年も維持できる建物を短い期間で改修しなければいけなくなります。家づくりで使う木材においては、長い目で見た品質/コスト設計がとても重要です。

乾燥材をチェックする田邊氏

乾燥材へのこだわり

18%、それは田辺工業がたくさんの家づくりと、メンテナンス経験を踏まえて辿り着いた最も適切な木材の含水率。この先もこの18%という数値を目指し、そして守り、良木の家づくりを続けていきたいと強く願っています。

さらに、田辺工業では含水率の数値だけではなく、乾燥手法も大切にしています。昔は、山から木を切り倒し何年もの歳月をかけて天然乾燥させてから、大工が刻み、建ててからも荒壁を塗って壁を乾かしている間にさらに乾燥させることを計算していました。田辺工業もまた、低温でゆっくり時間をかけて乾燥することが重要だと考え、低温除湿乾燥機を開発し、3~4週間かけて木材を傷めないように乾燥を行っています。現状では、木本来の能力を最大限引き出す手法だと考えています。

田辺工業のコンセプト「18%」

プレカット、そして手刻み

田辺工業では、完璧に仕上がった乾燥材を建材として正確且つスピーディーに加工することにも力を入れています。現在、弊社所属の一級建築士と仕入れ先のプレカット設計士が密にコミュニケーションをとり、意匠設計と構造設計の2つの視点で意見を擦り合わせ、より良い家づくりの基礎になる木材加工(プレカット)を行っています。さらに、必要に応じて加工場で大工職人が手刻みによる加工を施し、加工精度を極限まで高めるように尽くしています。全ては永く住み続けてもらえる良木の家のために労を惜しみません。

墨うちをする職人さん

最上の意匠をとどける

良木には、家を永く保たせる機能的な役割の他に、美しい木目や歳を重ねるごとに醸しだす味わいで住む人を魅了する意匠的な役割があります。暮らしの中で目に触れる内装には、特に美しい木目の木材を選定し、木面の指定もするようにしています。さらに、時には木の産地選びから始めることもあります。世界にひとつとして同じ木目はない無垢の木材だからこそ、化粧柱や化粧梁や無垢カウンターなどは自社の倉庫に厳選して保管してある木材を実際にお客さんに確認してもらい、納得した家づくりができるよう心を砕いています。

総桧の大和天井