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Philosophy 01

木を究める

良木の家づくりの第一歩は、質の高い木を見究めること。製材所からスタートした田辺工業では長年たくさんの木材に触れてきました。木材そのものだけではなく、育った環境、育てる事業者など様々な要素を見究めています。

杉の葉

創業70年を超える製材所の家づくり

昭和22年に製材所として創業した田辺工業は、木のプロとして歩んできました。木によって異なる癖や特徴を見極め、また、その知識を代々受け継いできました。家づくりを主とする今でも製材業は変わらず行っており、木に対する眼力や木材加工に関しては強い自信があります。自社にある製材工場や木材乾燥機で原木から製材して、良木の家づくりに生かしています。

田辺工業の製材所で働く職人さん

顔の見える木材の仕入れ

田辺工業では、全国の名産地に出向き直接木材の仕入れをおこなっています。山主など生産者とのつながりを大切して、これまで良木を安定的に仕入れさせていただています。さらに、木の旬を見極めることも大切にしています。良い時期に伐採された木材を仕入れ、自社倉庫でストックし現場で使用するようにしています。田辺工業は木材問屋や製材所も兼ねており市場に流通する前の段階での仕入れが可能なので、良木をお値打な価格でお客様へ提供しています。

木を見極める職人さん

木材の特徴を見極める

木材は、食材と同じように名産地があり、同じ樹種でも産地によって色や強度、性質が異なります。使用する箇所や部材ごとに求められる性質を考慮して、仕入れ先を変えるようにしています。一般的に見て、工務店が競り市に参加することは珍しいですが、田辺工業では社長自ら季節や相場などを加味し厳選した木材を仕入れています。良木の家づくりの根幹になる「良い木」と触れ合う機会をとても大切にしています。

例えば、尾鷲ヒノキや紀州材は、傾斜が急崚でやせた土壌でじっくり時間をかけて育つため年輪が緻密で、色が濃く、堅くて強度も大きいのが特徴です。また、油脂分が多く印象的なピンク色の光沢をもたらしてくれるのも大きな特徴です。さらに、尾鷲紀州地域では天然木を伐った後、「木を植える」→「伐って利用する」→「植える」というサイクルを推進しており、高品質な木材を安定的に供給できる生産地になっています。田辺工業では、そのサイクルに深い敬意を払うとともに、美しく品質の高い木材として家づくりの要所で使用しています。

積み上げられた木材

紀州・和歌山 山長商店

高品質な梁桁材を求めて国内の山林や製材所を訪ねるうちに、紀州・和歌山県にある山長商店と出会いました。400年の歴史がある山長商店は、自社で育林からプレカットまで行うことができ、国産梁桁材(横架材)で初めてJAS強度を満たした実績のある会社です。木材品質の高さはもちろんですが、最も感銘を受けたのは森林管理のきめ細やかさ。先代から知識・知恵・技を受け継ぎ、自分たちの世代でよりよく改善し、次の世代へ繋げる。このサイクルを永い年月を通じて真面目に粛々と行ってこられました。その真髄にある哲学に惚れ、この先も永くお付き合いをしたいと心から思っています。

山長商店の木材倉庫